ルメールがデビュー勝ち後に「新しいグランアレグリア」と評したラスールは惨敗。デビュー戦は終始内ラチ沿いからの競馬(片方にしか馬がいないので両サイドに馬がいる馬群よりもストレスがかからないと思います)。直線に入って他馬と接触があったようですが、スペースができるの待って追い出すスムーズな競馬だったと言って良いと思います。しかし、今回は途中から馬群に入って行き、直線に入ってからは内を突いて行きましたがスペースがなくて進路を切り替える形。進路を切り替えてからはスペースがあったので、追い出してからの伸びが足りなかったことは確かです。スムーズな競馬ができずに馬の気持ちが萎えてしまったのか、ルメールがレース後に「かかったし、その分最後は疲れてしまった」とコメントしているようにエネルギーロスしてしまったのか、どちらかあるいは両方ともが原因だと思います。なお、今回もデビュー戦と同様にスタートはあまり良くなかったですが、より後ろからの競馬になってしまったのはデビュー戦よりも前に行く馬が多かったからだと思います。
マテンロウオリオンが1着で、ソリタリオが記録上クビ差(スローVTRでチェックするとほぼアタマ差)の2着。また、パトロールビデオでチェックすると両馬の直線での斜行度合いは同じようなものだと思います。そして、レース振りとレース後コメントから判断して両馬とも力を出し切っていると思います。なお、前走までの戦績等も含めて判断してマテンロウオリオン、ソリタリオとも怪物ではないと思います。ちなみに、ソリタリオは前走こうやまき賞で2着ウナギノボリと記録上0.1秒差かつクビ差となっていますが、スローVTRでチェックすると、ウナギノボリのハナ先がソリタリオの胸先ちょうどくらいなので、0.0秒差かつクビ差とするべきところだと思います。
※参考 怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4から1/2馬身(0.1秒)差になります。怪物同士あるいは怪物ではない馬同士が力を出し切った場合、どちらの場合も同着あるいはハナ、アタマ、クビ差(0.0秒差)になります。以上のように判断するのは、力を出し切った場合でもペースや位置取りの差等から誤差が生じることが多いと思うからです。なお、馬は体が大きくてパワーがあること等から、現代の競馬の斤量差では、力を出し切ることすなわち着差に影響を与えることはほとんどないと思っています。ライオンボスとジョーカナチャンがワンツーフィニッシュした韋駄天ステークス2020とアイビスサマーダッシュ2020は、斤量差を度外視できることを証明していると思います。また、JRAの田辺裕信ジョッキーは2021年7月に「乗っていて、斤量が軽いからよく動くとか、重いから反応や動きが鈍いと感じることは、ほぼないかな」とコメントしています。