怪物の見分け方(競馬)

怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4〜1/2馬身差になります。怪物の一例は、ディープインパクト、アーモンドアイ、グランアレグリアです。

スプリンターズステークス2012、2013怪物ロードカナロア

スプリンターズステークス2012は、高松宮記念2012から力を出し切らない(出し切ることができない)競馬が続いていた怪物ロードカナロアがいよいよその本領を発揮したレースとして記憶に残っています。3/4馬身差2着に怪物ではないカレンチャン。レース後の池添ジョッキーの「いいスタートだったし、スムーズなレースができた。直線も手応え通りにしっかり伸びてくれた。でも、ピッタリとマークされていたからね」とのコメント及びレースぶりから判断して、カレンチャンは怪物ロードカナロア相手に力を出し切ったと思います。したがって、カレンチャンは国内のスプリントG1を3連覇したのと同等だと思います。

スプリンターズステークス2013の前哨戦セントウルステークス2013で、ロードカナロアは怪物ではないハクサンムーンのクビ差2着に敗れましたが、雨による渋化の残っていた馬場を苦にして直線でトップスピードにならなかったからだと思います。本番のスプリンターズステークス2013は良い馬場で行われて、ロードカナロアは2着ハクサンムーンに3/4馬身差をつけて怪物の力を示しました。そして、レース後の酒井ジョッキーの「自分の競馬は出来た。改めて、このような舞台で走れるということが分かった。手応えも一杯ではなく、直線でも追い出しを待ったくらいだった。相手は世界の王者だから、価値のある競馬だったと思う」とのコメント及びレースぶりから判断して、ハクサンムーンは怪物ロードカナロア相手に力を出し切ったと思います。したがって、ハクサンムーンは重賞連勝に引き続きスプリントG1を勝ったのと同等だと思います。

なお、1600メートルの安田記念2013でロードカナロアは、直線で大きく斜行して3着ダノンシャークの進路を妨害したとして制裁金10万円を課されています 。レース後の岩田ジョッキーは「直線では物見してフラついた」とコメント。それでも1着となり、クビ差2着に怪物ではないショウナンマイティ。レース後の浜中ジョッキーの「初めての1600メートルでどうか分からなかったが、期待に応える走りをしてくれた。この馬にG1のタイトルを獲らせてあげたかったので悔しい。ただ、上手に走ってくれた」とのコメント及びレースぶりから判断して、ショウナンマイティは怪物ロードカナロア相手に力を出し切ったと思います。なお、ショウナンマイティは、前走の大阪杯2013でも怪物オルフェーヴル相手に1/2馬身差の2着と力を出し切っています。したがって、ショウナンマイティは重賞連勝かつマイルG1を勝ったのと同等だと思います。着差がクビ差になったのは、ロードカナロアが直線で大きく斜行したためか、ロードカナロアが直線で力を抜いたため、あるいはその両方ともが原因だと思います。

※参考 怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4から1/2馬身(0.1秒)差になります。怪物同士あるいは怪物ではない馬同士が力を出し切った場合、どちらの場合も同着あるいはハナ、アタマ、クビ差(0.0秒差)になります。クビ差は、1着馬の胸先からアタマの間と判断しています。そして、ハナ差とクビ差あるいは3/4馬身差と1/2馬身差等は、力を出し切った場合でもペースや位置取りの差等から生じる誤差の範囲内だと思います。なお、馬は体が大きくてパワーがあること等から判断すると、現代の競馬の斤量差では、力を出し切ることすなわち着差に影響を与えることはほとんどないと思っています。ライオンボスとジョーカナチャンがワンツーフィニッシュした韋駄天ステークス2020とアイビスサマーダッシュ2020は、斤量差を度外視できることを証明していると思います。また、JRA田辺裕信ジョッキーは2021年7月に「乗っていて、斤量が軽いからよく動くとか、重いから反応や動きが鈍いと感じることは、ほぼないかな」とコメントしています。