怪物の見分け方(競馬)

怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4〜1/2馬身差になります。怪物の一例は、ディープインパクト、アーモンドアイ、グランアレグリアです。

根岸ステークス2023レモンポップ

1着レモンポップは、少し出遅れたたようですが、5番手くらいの位置を確保できて、直線に入ってもスムーズに追い出すことができ、抜け出して快勝。レモンポップは、2走前のペルセウスステークス2022まで圧倒的な競馬で4連勝し、前走の武蔵野ステークス2022では今回2着となったギルデッドミラーのハナ差2着でした。そして、主に直線でのレースぶりやジョッキー等のレース後コメントから判断して、ギルデッドミラー、レモンポップともに武蔵野ステークス2022で力を出し切ったと思います。なお、レース後に戸崎ジョッキーが「(レース間隔が)中1週のせいか、追い出してから内にササっていた」とコメントしていますが、武蔵野ステークス2022のパトロールビデオを見ると、レモンポップとギルデッドミラーの直線での斜行の程度は同じようなものだと思います。以上のことから判断して、レモンポップはギルデッドミラー同様に怪物ではないと思いますが、今回の勝利で6連勝かつ重賞連勝と同等の価値があると思います。なお、次走に使ってくるであろうフェブラリーステークスでは距離が1600メートルになりますが、距離は全く問題ないと思います。

2着ギルデッドミラーは、道中は馬群の中にいましたが、直線に入って外に出して残り400メートル辺りから追い出すことができています。レースのペースは遅めでしたが、追い出してからしっかり伸びれば1着レモンポップに肉薄することができる位置にはいたと思います。着差は記録通りほぼ1/2馬身差なので、今回は完全には力を出し切っていないと思います。

3着バトルクライは、道中はレモンポップの後ろくらいにいて直線でもスムーズに追い出すことができていますが、伸び切れませんでした。バトルクライは、直近4走の内、3勝し、2走前はオープン特別ギャラクシーステークス2022でアタマ差2着ですから、4戦続けて力を出し切ることを続けていたと思います。しかし、その間に2か月以上の休養期間はなく、今回も中2週での出走。肉体的疲労等が原因で今回は力を出し切らなかった(出し切ることができなかった)可能性が高いのではないかと思います。

注)怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4〜1/2馬身差(0.1秒差)になります。怪物同士または怪物ではない馬同士が力を出し切った場合、どちらの場合も同着あるいはハナ、アタマ、クビ差(0.0秒差)になります。クビ差とは「対象馬のハナ先が、1着馬の胸先からアタマの間」と判断しています。そして、ハナ差とクビ差、あるいは3/4馬身差と1/2馬身差等を同等と考えるのは、力を出し切った場合でもペースや位置取りの差等から生じる誤差の範囲内だと思うからです。なお、馬は体が大きくてパワーがあることや慣性の法則から判断すると、現代の競馬の斤量差では、力を出し切ること、すなわち着差に影響を与えることはあまりないと思っています。ライオンボスとジョーカナチャンがワンツーフィニッシュした韋駄天ステークス2020とアイビスサマーダッシュ2020は、斤量差を度外視できることを証明していると思います。また、JRA田辺裕信ジョッキーは2021年7月に「乗っていて、斤量が軽いからよく動くとか、重いから反応や動きが鈍いと感じることは、ほぼないかな」とコメントしています。