怪物の見分け方(競馬)

怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4〜1/2馬身差になります。怪物の一例は、ディープインパクト、アーモンドアイ、グランアレグリアです。

きさらぎ賞2023フリームファクシ、オープンファイア

1着フリームファクシは、道中で頭を上げたり力んだりする所がありましたが、前進気勢が現れている面が大きいと思うし、力を出し切ることができないほどに引っかかっているようには見えないので、フリームファクシは力を出し切ったと思います。なお、記録上11/4馬身差で勝利した前走(3歳1勝クラス)について山田助手は「川田ジョッキーは『引っかかったというよりエンジンが違うので、あのペースになると落とし込むのに苦労します』と言っていた」とコメントしています。アタマ差2着のオープンファイアも主に直線でのレースぶり及びジョッキーのレース後コメントから判断して力を出し切ったと思います。したがって、アタマ差が示す通り、フリームファクシ、オープンファイアともに怪物であるか、ともに怪物ではないかのいずれかだと思います。なお、記録上アタマ差かつ0.1秒差となっていますが、他のレースではアタマ差の場合は0.0秒差となっていることが大半なので、今回もアタマ差かつ0.0秒差とするべき所だと思います。

フリームファクシの課題としては、今まで揉まれないスムーズな競馬しか経験したことがないので、皐月賞、ダービーの多頭数の競馬で揉まれるような形になっても対応できるかだと思います。また、オープンファイアは、勝利したデビュー戦で2着ピースオブザライフと記録上クビ差かつ0.0秒差となっていますが、スローVTRを止めてチェックした所、1/2馬身差とクビ差(ピースオブザライフのハナ先がオープンファイアの胸先)の間でした。クビ差の方にかなり近かったですが、0.1秒差とするべき所だと思います。なお、オープンファイアの鞍上ルメールはデビュー戦後に「反応するまでに時間がかかった。真面目に走ったのはラスト50メートルだけ」とコメントしているので、オープンファイアは、デビュー戦で力を出し切っていない可能性もあると思います。なお、今回は少頭数の競馬だったので、オープンファイアのような差す競馬でも力を発揮しやすかったと思います。しかし、多頭数の競馬になれば、行きっぷりっぷりが悪いと良いポジションを取れずに力を出し切ることが難しくなることが多くなると思います。

注)怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4〜1/2馬身差(0.1秒差)になります。怪物同士または怪物ではない馬同士が力を出し切った場合、どちらの場合も同着あるいはハナ、アタマ、クビ差(0.0秒差)になります。クビ差とは「対象馬のハナ先が、1着馬の胸先からアタマの間」と判断しています。そして、ハナ差とクビ差、あるいは3/4馬身差と1/2馬身差等を同等と考えるのは、力を出し切った場合でもペースや位置取りの差等から生じる誤差の範囲内だと思うからです。なお、馬は体が大きくてパワーがあることや慣性の法則から判断すると、現代の競馬の斤量差では、力を出し切ること、すなわち着差に影響を与えることはあまりないと思っています。ライオンボスとジョーカナチャンがワンツーフィニッシュした韋駄天ステークス2020とアイビスサマーダッシュ2020は、斤量差を度外視できることを証明していると思います。また、JRA田辺裕信ジョッキーは2021年7月に「乗っていて、斤量が軽いからよく動くとか、重いから反応や動きが鈍いと感じることは、ほぼないかな」とコメントしています。