怪物の見分け方(競馬)

怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4〜1/2馬身差になります。怪物の一例は、ディープインパクト、アーモンドアイ、グランアレグリアです。

皐月賞2021回顧

 エフフォーリア。体質が弱くてレース後の疲れも大きかったようですが、今回のレース後に「共同通信杯後は反動がなかった」と調教師がコメントしている通り、丈夫になってきたのでしょう。怪物は、レース後すぐに息が入ってケロっとしていて疲れを見せないことが多いですが、エフフォーリアの体質が弱かったことを考慮すると、デビュー戦や百日草特別後の疲れが大きかったのは「怪物ではないから」と断定することはできないと思います。なお、4連勝中の最小着差がデビュー戦の3/4馬身ですが、2着のエスコバルが鞍上ルメールのレース後コメントが示す通り力を出し切っていない可能性があります。また、共同通信杯時、今回のレース前後とも、怪物であることを示す陣営等のコメントは私が知る限りありませんでした。
 グラティアス。レース前日頃に調教師の「内面が強くて息切れをした姿を見たことがない」という京成杯時と同様のコメントがありました。デビュー戦、京成杯の強さと合わせて判断して怪物である可能性が高いと思いますが、今回は惨敗でした。鞍上デムーロがレース後に「外枠が厳しかった。スタートは上手く出て良いところに行ったが、流れが少し速くて、仕掛けながらの追走で息があまり入らなかった」とコメントしている通り、途中から反応が悪いように見えました。デビュー戦は逃げ、京成杯は内ラチ沿いからのスムーズな競馬でしたが、相手強化及び少し厳しい形での競馬になって対応することができなかったのでしょう。調教師のコメントから状態は良かったようだし、肉体的には対応できるだけの成長はしているようなので、精神的にそんなに強くないタイプかなと思います。ちなみに、元調教師の鈴木康弘氏が、写真でこの馬の立ち姿を見て「あどけない目、幼い耳の立て方」「四肢の置き方も子供っぽい」とコメントしています。
 
※参考 怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4から1/2馬身(0.1秒)差になります。怪物同士あるいは怪物ではない馬同士が力を出し切った場合、どちらの場合も同着あるいはハナ、アタマ、クビ差(0.0秒差)になります。これらすべての場合にたとえ何着でも「力を出し切った」と表現しています。クビ差は首の付け根くらいまで。なお、力を出し切った場合でもペースや位置取りの差などから誤差が生じることが多いものの、3/4馬身と1/2馬身あるいはクビ差とハナ差ならば同等と考えて良いと思います。また、馬は体が大きくてパワーがあること等から、現代の競馬の斤量差では力を出し切ることすなわち着差に影響を与えることはほとんどないと思っています。ライオンボスとジョーカナチャンがワンツーフィニッシュした韋駄天ステークス2020とアイビスサマーダッシュ2020は、斤量差を度外視できることを証明していると思います。
※参照 このブログの記事「怪物とは」(2019年9月23日の記事)。 PC版サイトの月刊アーカイブから探すことができます。