怪物の見分け方(競馬)

怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4〜1/2馬身差になります。怪物の一例は、ディープインパクト、アーモンドアイ、メイケイエールです。

皐月賞2021注目馬

 グラティアス。調教師のコメントと競馬っぷりから怪物の可能性が高いと思います。京成杯は荒れた内をものともせずジョッキーが追い出すと瞬時に加速したようだし、2着以下を突き放しました。また、デビュー戦では直線に入ってもスイッチが入らずに2着馬にいったん交わされた後、そこからスイッチが入って追い抜いて突き放したように、大味な競馬ながらも強さを感じさせるものでした。調教師は、デビュー戦直後に「息は全然上がっていない。調教でもまだ一度も上がったことはない」、京成杯時に「デビュー戦後は10日間ぐらい厩舎にいたが、レース前と変わらない状態だった」、「今日の最終追い切り後もフーフーと取り乱したような息をしない」とコメントしています。ただ、対戦相手がレベルアップして、15/16枠から前2走よりも後ろからや外を回る競馬等になった場合でも力を出し切ることができる精神力を持っているかがカギだと思います。
 ディープモンスター。1週前追い切り後に河合助手が「2週前よりも強い負荷をかけたが、すぐに息が入っていたぐらい」と、前走すみれステークス後に武豊ジョッキーが「以前もこの馬に触れて何か得体の知れない奥深さがあると表現したことがあったが、快勝に見える今回でも、もう一枚大きなギアを隠しているような気がする」とコメントしているので怪物の可能性があると思います。ただ、前走後に武豊ジョッキーが「3コーナー過ぎからモタモタしてしまう若さが残っている」とコメントしているので、大舞台で力を出し切る精神力があるかは微妙なところです。なお、陣営は中山2000メートルへの対応を心配しているようです。例えば、3歳春のワグネリアンなど中山2000メートルを苦にしたようなレースをする馬は結構いたと記憶してます。ちなみに、中山内回りは小回りであるのに加えて、中山コースにはスパイラルカーブが設けられていない為、コーナーで減速する必要があるなど器用さが求められるようです。
 エフフォーリア。3連勝中、2着との最小着差がデビュー戦の3/4馬身なので怪物の可能性はありますが、デビュー戦2着だったエスコバルが鞍上ルメールのコメントから判断して力を出し切っていない可能性があります。なお、共同通信杯時とこの中間共、この馬が怪物であることを示す陣営等のコメントは、私が知る限り無かったです。
 
※参考 怪物と怪物ではない馬が力を出し切った場合、3/4から1/2馬身(0.1秒)差になります。怪物同士あるいは怪物ではない馬同士が力を出し切った場合、どちらの場合も同着あるいはハナ、アタマ、クビ差(0.0秒差)になります。これらすべての場合にたとえ何着でも「力を出し切った」と表現しています。クビ差は首の付け根くらいまで。なお、力を出し切った場合でもペースや位置取りの差などから誤差が生じることが多いものの、3/4馬身と1/2馬身あるいはクビ差とハナ差ならば同等と考えて良いと思います。また、馬は体が大きくてパワーがあること等から、現代の競馬の斤量差では力を出し切ることすなわち着差に影響を与えることはほとんどないと思っています。ライオンボスとジョーカナチャンがワンツーフィニッシュした韋駄天ステークス2020とアイビスサマーダッシュ2020は、斤量差を度外視できることを証明していると思います。
※参照 このブログの記事「怪物とは」(2019年9月23日の記事)。 PC版サイトの月刊アーカイブから探すことができます。